新潟県 佐渡 金鶴 風和 かぜやわらか 純米しぼりたて生 ~懐かしくも新しい味わい~

みなさまこんばんは。日中やや暑いくらいの気温でしたが、いかがお過ごしだったでしょうか。桜の季節も落ち着き、木々も新緑に向かい風がすがすがしい季節感となってきましたね。

さて、今回は以前一度だけ取り上げた佐渡の地酒「金鶴」です。

今月どうしても飲みたかった話題の一本。え?何が話題かって?そりゃ新元号が「令和」と決まったことでしょう。

いや、それとこの日本酒の何が関係あるんですか?って話ですよね。

実はこの「かぜやわらか」は新元号「令和」と同じ万葉集の「梅花の歌」が原典となっています。そんなんで一部メディアで取り上げられたりした話題の一本です。そんなトレンドにのって久々に金鶴を選んでみました。まだ生酒の方は飲んでなかったので、ちょうどタイミング良く購入もできました。実はこの「金鶴」は佐渡以外では少数の特約店でしか販売しておらず、なかなか入手困難なお酒でもあります。(そもそも佐渡や新潟県以外でこの日本酒を知っている方は相当な地酒道を突き進んでいらっしゃる方かと思います)

そんな話題の 金鶴「風和 かぜやわらか 」

ではさっそくいただきましょう。

グラスを回すとやや穏やかではあるもののしっかりとした瑞々しい五百万石の香り。

口に含むとややスッキリとした飲み口からプチプチと優しく弾けるフレッシュな酸とお米の旨味を中心に置き十分に生かした旨味とコク。単純にフレッシュジューシーな訳では無く、そこにはしっかりとしたお米の旨味が主体とし、そこにフレッシュな酸味と弱い甘味と程よいコクがまとわりつき、余韻に微弱な苦みが短く感じられとスッキリとしたキレ味で〆ます。

これはなかなか面白い味わいですね。ジューシーな甘味よりも、お米本来の旨味で勝負する一本。甘味をあまり感じさせずお米の旨味とフレッシュな酸味でまとめた、いままであったようで無い味わい。懐かしくもあり新しいような、古風な味わいと今風?な味わいがクロスしたような、そんな感覚を思わせてくれます。

いやー変わらず飲ませてくれますね。お米の旨味がたまりません。2日目もややフレッシュ感はおとなしくなったもののよりまろやかさが増し、新たな一面を魅せてくれます。

もしこの日本酒に何か食べ合わせるとしたら食前~食中にかけて魚介類全般と合わせてみたくなりました。

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新潟県 加藤酒造 「かぜやわらか 純米 しぼりたて生」

原材料名 米(佐渡産)米麹(佐渡産米)

精米歩合 60%

アルコール分 16度

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加藤酒造店のホームページによると

量産や宣伝のための投資は控えめに、ただひたすら”よい酒”のために心血を注ぐ、「質実な佐渡の地酒」が私たちの目指すかたちです。

とあります。

佐渡には他に全国的にも有名な地酒の酒蔵があるものの、このような蔵元の思いが、今回このようなかたちでスポットライトを浴びることは喜ばしいことですよね。全国にはこういった隠れた酒造があるのも日本酒の魅力ですね。

どうもごちそう様でした。