愛知県 義侠 滓がらみ 五百万石 純米生原酒 ~義侠の新酒2020~

みなさまこんばんは。週の真ん中水曜日いかがお過ごしでしょうか。朝晩だいぶ寒さも感じられる季節になりました。

さて、本日の一本はこちら

義侠 滓がらみ 五百万石 純米生原酒 です。こちらは時々行く酒屋さんで購入してきました。義侠はこのブログでは初めてですね。外飲みでは何度か飲んでいるのですが、なかなか家飲みには至りませんでした。

さて、今回は義侠の新酒。義侠は兵庫県東条町産の特A地区山田錦だけを使い、純米酒を醸すこととで有名ですが、この新酒に関しては、「富山県産なんと農業協同組合の五百万石」を100%使用しており「この農協の意欲的な農業に取り組む姿勢に共感し、応援したくこの酒を造りました」とのことです。

では新聞紙のヴェールを脱がし、さっそくいただきましょう。

グラスを回すと、やや爽やかな青リンゴやサイダーのような香り。口に含むと、トロスッキリとした飲み口から柔らかくもぐわっと広がる旨酸味。やや弱めな甘味に新酒らしいフレッシュな旨酸味。余韻はスッキリと短めな苦酸味で嫌みなくキレていきます。生原酒らしいパワフルな旨味と新酒らしいフレッシュな酸味がバランス良く相まみえますね。やや堅めながらくっきりとした輪郭を感じさせ飲み飽きさせませんね。2~3杯ほどのみ進めると、旨味に艶がでてきて、余韻にバナナっぽい甘味を感じさせるようにもなりつつも旨味に艶だけでなくクリアーさや繊細なミネラリーさも出てきますね。

2日目になると香り爽やかに青リンゴとバナナが入り交じったかのよう。口に含むとややトロリとした濃純ながらもスッキリとした甘旨味。余韻は軽めな苦酸味がゆるく続きます。酸味が柔らかくなった感じかな、柔らかな酸味と滓の部分が混じり絶妙なバランスと骨格を形作りますね。最後の方になると滓が絡むもスッキリとした味わいが主体となってそこに甘旨味が爽やかに広がります。

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義侠 滓がらみ 五百万石 純米生原酒

アルコール分 : 16度以上17度未満

精米歩合 : 60%

原材料名 : 米(国産)米麹(国産米)

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このお酒を飲みながら、昨年行きつけの酒屋さんから聞いた義侠の山田明洋社長が長い闘病の末、永眠されたという話を思い出しました。「俺が旨いと思う酒をつくる」この揺るぎない思想信念がこれからの酒造りにも感じられる一本かと思いました。

どうもごちそうさまでした。