長野県 山三 初雪 ~新進気鋭の復活蔵~

みなさまこんばんは。三連休の中日いかがお過ごしでしょうか。残暑変わらずですね。私はこの連休遠出をせず日中山梨の方へドライブに行ってきたのですが、道路の渋滞はやはり連休の風物詩ですね。

さて、そんな連休中日に頂いている一本がこちら

長野県 「山三 初雪 うすにごり 無濾過生原酒」です。こちらは時々行く酒屋さんで、購入してきました。遅ればせながら山三です。近年日本酒業界に多い復活蔵。こちらもいわんや2015年から休眠蔵となっていた長野県上田市にある山三酒造を佐久市出身の荻原慎司氏が代表として今年の2月から再出発させた蔵です。

長野県上田市と言えば、日本酒フリークだったら一度は飲んだであろう信州亀齢がある町ですね。今回頂くこの山三酒造のお酒は現在3種類ほどリリースされていますが、今回は一番スタンダードな初雪をいただきます。

では、さっそくいただきましょう。

グラスを回すと爽やかにりんごっぽさにややうっすら柑橘混じりなよう。口に含むとややトロスッとした口当たりからフレッシュにやや重みのある甘旨酸味。余韻はスッキリとした苦酸味でやや長めにキレていきます。まず1杯目。フレッシュさと滑らかさにしっかりとした重心ある旨味。フレッシュながらもほんの少しだけ硬さのようなものも。低重心なジューシーさですね。半分くらい飲み進めると甘旨酸味のバランスがだいぶとれてきた感じですね。うーん、なんとなく信州亀齢のひとごこちに厚みを持たせたような印象も。

今夜はアジのお刺身といただきます。

あ~いいね!旨いっすね。それなりにジューシーな感じだったので、ペアリングとしてどうかな?って思ったんですが、やはりこお旨味と余韻の苦味がいい具合ですね。旨味ののったアジのお刺身に意外なほど合いますね。

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山三 初雪 うすにごり 無濾過生原酒 ひとごこち

原材料名 : 米(長野県産)、米麹(長野県産米)

原料米 : ひとごこち 長野県 東御市八重原産100%使用

精米歩合 : 60%

アルコール分 : 15度

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2日目も余韻にかけてどうも硬さが残る感じがあるなぁ、と思ってたらこれどことなく澤屋まつもとの守破離に近い印象を受けますね。杜氏の栗原 由貴氏は京都のハクレイ酒造で7年程酒造りをしていたそうなので、同じ京都の松本酒造からの何かしらの影響はあったのでしょうかね。あぁ、でもどことなくこのうすにごり感が光栄菊のSNOW CRESCENTのようなニュアンスも感じさせてくれますね。まぁやはり男性杜氏が造るお酒なのでしょうかね、女性杜氏が造る同じ市内の信州亀齢や山口県の天美のような味わいとはまた違った味わいの強さを思わせてくれます。

過当競争のより一層厳しい日本酒業界。SNSのような安易なプロモーションだけではけっして熱を帯びることはなくそのときだけで終わってしまうこともしばしば。ましてやこのインフレ時代。消費者のお財布事情も鑑みるとそう簡単なことではないと容易に想像はつきます。今後この山三酒造が地域の人々や日本酒ファンにどんな広がりを魅せてくれるのか期待して見守っていきたいと思います。

どうもごちそうさまでした。