長野県 小布施ワイナリー イリヤ ソントン 2020 ~100年前からの技法~
みなさまこんばんは。週末の土曜日いかがお過ごしだったでしょうか。私は山梨県にある茅ヶ岳に登ってきました。
山頂登頂時刻の朝8時は曇りがちでやや肌寒かったです。
この茅ヶ岳は「日本百名山」の著者、深田久弥氏の終焉の山として知られており、明日3月21日にこの山の山頂直下で脳卒中で急逝された日とされています。
今年の4月17日、18日には、深田久弥氏没後50年の深田祭が韮崎市で行われるそうです。
さて、そんな深田久弥氏を思いを馳せながら頂く本日の一本はこちら
長野県「小布施ワイナリー IL Y A 100ANS (イリヤソントン) 2020」です。こちらはたまに行く酒屋さんで購入してきました。昨年は1号~6号までの飲み比べをしていましたソガペールエフィスですが、今期は新たに1号酵母と2号酵母を混合醗酵させた一本がリリースされましたね。正直、今年はそこまでソガペを飲まないつもりでしたが、やはりこういったものに出会ってしまうと飲まざるを得なくなってしまいますね。
今回頂く「IL Y A 100ANS (イリヤソントン)」は、1号酵母よ2号酵母のアッサンブラージュ。果たしてどのような味わいでしょうかね。
では、さっそくいただきましょう!
グラスを回すと優しく爽やかな立ち香の中にミルキーさを主にメロンやマスカット、ややパインやピーチののような甘爽やかな甘美な香り。口に含むと口に含むとややトロリとした飲み口から滑らかに広がる甘旨味に微弱でフレッシュな酸味。余韻に複雑味を感じさせつつスッキリとした苦酸味でフェードアウト。1号酵母と2号酵母のアッサンブラージュだからでしょうか、余韻の苦味と酸味の複雑味が印象的です。決して諄さや嫌みな感じではなく、深さを感じさせる苦酸味でしょうかね。2~3杯ほど飲み進めていく、香りはややバナナっぽさも。しかしこのバナナっぽい香りも決して重くはなくうっすらスッと香る程度。いや~やはりこの滑らかさはさすが小布施ワイナリー。スルットロッと滑らかに舌の上を流れていきます。そしてこの余韻。深さはやや浅くなってきたものの艶めくような酸味と咽奥を開かせるような軽快な苦味とほんのりとした甘味も感じさせます。
2日目になると、香りはラムネやオレンジのようなやや柑橘っぽい爽やかさを感じさせる香り。口に含むとトロリとした飲み口から滑らかにオレンジのような乳酸チックな味わいがキュンキュンと広がります。いやぁまさにアッサンブラージュ。2~3杯目になると、香りは柑橘っぽさにメロンやバナナをうっすらと感じさせます。飲み口は柔らかく、スッキリとしたバランスのよい甘旨酸味が心地よく口の中に広がりつつ柑橘っぽい爽やかさを感じさせつつナチュラルにフェードアウト。
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長野県 小布施ワイナリー イリヤソントン 生酛
原材料名 : 米、米麹
アルコール分 : 15度
精米歩合 : 59%
全商品2020年収穫 長野県産美山錦100%使用
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明けぬ夜は無し、上がらぬ雨は無し。
今から丁度100年前、人類はパンデミック(スペイン風邪)の中を乗り越え生き続けてきました。偶然にも100年前、日本酒製造技術も激動の時代真っ只中でありました。様々な思いが交差する「100年前」という名の酒。100年前にはすでに発見されていた1号酵母と2号酵母の混合醗酵。もちろん(100年前の主流な仕込み法であった)生酛で仕込みます。男酒と女酒のナンセンスなアッサンブラージュはまさに官能的。現在を生きる我々はsake「IL Y A CENT ANS」から何を感じうるのでしょうか。
やはりこの小布施ワイナリーが問う、「現在を生きる我々はsake「IL Y A CENT ANS」から何を感じうるのでしょうか。」との問いに真剣に向き合わなくてはならい時期かと思います。
どうもごちそうさまでした。
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