山形県 十四代 吟撰 吟醸酒 ~夏季限定涼吟醸酒の魅力~

みなさまこんばんは。週末の土曜日いかがお過ごしでしょうか。私の住む地域ではシトシトと雨が降るスッキリとしない天候でした。暑さが弱まり涼しいのは嬉しいのですがね。

さて、そんな涼しさの感じられる週末に頂いている一本はこちら

山形県 「十四代 吟撰」です。このブログでは初登場の一本ですね。十四代は今年の7月に本丸を飲んでいますね。今回は吟撰になります。こちらも本丸同様にアル添の一本。本丸が特別本醸造の美山錦、55%磨きに対し、こちらは吟醸の山田錦の50%磨きとなります。

十四代の中でも、あまり人気が無い?とされる吟撰。ややレトロなラベルが原因なのか、それともやはり中身の味わいと価格の問題なのか。非常に興味深い一本ですね。

では、さっそくいただきましょう。

グラスを回すと青リンゴやマスカットのような爽やかな吟醸香。口に含むと優しく柔らかな口当たりから、滑らかな甘旨味に微弱で心地の良い酸味。余韻は極めていつの間にかスッとキレていきます。いやぁやはり十四代ですね。思わず笑いや笑みがこぼれずにはいられません。1杯目は、やや大きめな綿飴のような甘味に心地の良い微弱な酸味で鋭くキレていき、若干ピリ辛味を感じさせます。2~3杯程飲み進めると、香りは青リンゴにメロンのような甘さが混じったかのように。口に含むと爽やかな酸味を纏わせたジューシーな甘旨味を感じさ、余韻に若干アルコール感を感じさせます。うーん、滑らかにジューシーですね。いゃこりゃ吟醸酒とは思えない酸味の味わい。温度が上がると甘旨味が増し、酸味が穏やかになる感じかな。いや、この滑らかな甘旨酸味と余韻の苦辛酸味のバランスはかなり絶妙ですね。

2日目になると、香りは穏やかにうっすらと香るバナナのような甘爽やかな吟醸香。口に含むと、トロリとした飲み口からギュッと凝縮されたかのような濃密な甘味から、フワッと優しくもスッとキレていく心地よさ。甘味がグワッと広がり、スッと消えていく感じ。やはりこのあたりは本丸と近しい感じがしますね。食欲をそそるような軽やかな余韻のドライさもいいですね。2~3杯ほど飲み進めると、本日も爽やかな酸味が顔を出してきましたね。爽やかな酸味に後半はややもったりとしつつややアルコール感のある軽薄なドライさの余韻。まろやかさと爽やかさとシャープさが、入り混じるような感じ。余韻の後味が舌にベタ付きも残るかな。

3日目になると、香りはほんのりと爽やかさを感じさせる乳酸チックな青リンゴのよう。口に含むと、トロスッキリとした飲み口から爽やかなかつ滑らかに広がる甘旨味。余韻はスッキリとした苦酸味で程よくキレていきます。いやぁやはり十四代、こりゃ凄いっすね。口に含む前に仄かに爽やかで心地のよい香りを感じさせ、口に含むとこれでもかという程のバランス力で甘旨酸味を存分に感じさせつつ、蕩けるようにナチュラルな苦酸味でフェードアウト。いやぁ昨日よりもかなりいいですね。甘味酸味も程よく落ち着き一体感のあるまとまり具合を感じさせます。

4日目になると、香りはフワッと爽やかな吟醸香。口に含むと柔らかな口当たりから、甘味に比重を置きつつも滑らかにバランスよく広がる甘旨味。余韻にも甘味の比重をかき消さずに苦辛酸味と一体となり咽奥に軽薄なドライさを感じさせスルリとキレていきます。いやぁやはりいいですね。昨日よりも、より味わいのバランスがとれてきた感じ。このバランス感にクリアーさも加味されて甘旨酸味がより洗煉されたかのような味わいに。いやぁ旨いわ。このクリアーさに果実味のある甘味にライトにドライな余韻。単体でも食中でもイケる味わいですね。

5日目になると香りは穏やかに極々うっすらと甘爽やかさを感じさせる吟醸香。口に含むと、トロリとした飲み口から滑らかに中程度の深みのある甘旨味にスッキリとしたキレの良い苦酸味がやや短めにキレていきます。いやぁやはりこの甘旨味に抜群のキレの素晴らしさ。程よくジューシーかつクリアーに滑らかささは素晴らしいですね。

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山形県 十四代 吟撰

原材料名 : 米、米麹、醸造アルコール

精米歩合 : 50%

原料米 : 国産米100%使用

アルコール分 : 15度

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十四代 吟撰 一升瓶を5日ほど飲み進めていきましたが、やはり旨いですね!十四代の中でも吟撰はあまり人気がないようでラベルはレトロでやや映えない感はありますが、味わいやはり十四代。他を追随させない官能的な味わいを夏酒らしい魅力を存分に楽しませてくれます。

どうもごちそうさまでした。