三重県 而今 純米吟醸 八反錦 生 2021 ~山口銘酒と飲み比べて~

2022年4月3日

みなさまこんばんは。3月も後2日で終わりですが、いかがお過ごしでしょうか。先週末頃より、私の住む地域では桜が見ごろとなっており、桜を愛でに出かけた方も多そうです。

さて、そんな桜咲く時期に頂いている本日の一本はこちら

「而今 純米吟醸 八反錦 生 2021」です。こちらは時々行く酒屋さんで購入してきました。而今の八反錦の生酒は一昨年飲んでいますね。およそ2年ぶりの八反錦生酒。今回はちょっとだけ気になったお酒があるので、それと飲み比べてみました。

では、さっそくいただきましょう。

グラスを回すとスッと甘爽やかな蜜っぽさにうっすらピーチのような香り。口に含むとややトロリとした飲み口からフレッシュで爽やかな酸味に柔らかな甘旨味。余韻はリンゴの蜜のような甘爽やかを伴う苦酸味で程よくキレていきます。フレッシュな酸味が全体を被い爽やかさと共に余韻にかけて膨らむまるで蜜のような甘旨味が印象的。端的に表すとフレッシュで甘旨ジューシー。2~3杯飲み進めると酸味はやや穏やかになりスッキリとクリアーな甘旨味を主体に感じさせます。余韻に少しだけ甘苦味がもったりとする感じもあるかな。

続いて飲み比べするお相手はこちら

「金雀 純米吟醸 しぼりたて なま」です。こちらは昨年一升瓶で頂いていますね。

どうしても!ってわけではないのですが、偶然冷蔵庫に而今の八反生とこの金雀のなまがあり、別々の日に飲もうと思っていたのですが、せっかくの年度末、花見にも持って行けそうもないので同時開栓致します。

グラスを回すと香りはスッとミルキーさにややパインぽさが入り混じるよう。口に含むと、ややトロリとした飲み口からチリチリとしたフレッシュな酸味に柔らかな甘旨味。余韻は乳糖のような甘さを伴い爽やかな酸味でキレていきます。滑らかで味わいの低いところをチリチリとした酸味が、フレッシュさを引き延ばしているかのよう。低重心でバランスの良さを感じさせます。2~3杯程飲み進めるややクラシカルさも感じさせつつもフレッシュな酸味をベースに華やかでトロピカルなパインのような甘爽やかなさ。

2日目、同じタイミングで同時に飲み比べ。

香りは而今の方が甘爽やかさが立つ感じ。口に含むと、而今の方がまろやかな甘旨味を感じさせ、金雀の方が爽やかな酸味を余韻まで感じさせてくれます。うーん、こりゃ面白いですね。あぁ~、でもかなり味わいは近しい感じ。これブラインドでやったらかなり難しいんじゃないかぁ。金雀の方がスッキリとまとまり、而今の方がやや味わいに幅や膨らみがある感じ。少しだけ余韻の苦味が而今の方が印象的かな。飲み進めていくと金雀の方もけっこう旨味が膨らみますね。逆に而今の方がスッキリとシャープな余韻も。

3日目4日目は飲まず。

5日目ラスト1合程度

おぉぉ!やはり面白いですね~!而今の方が甘味を感じさせ、金雀の方が爽やかな酸味と含み香のパインぽさ。而今は柔らかな甘味がやや大きめに広がりスッキリとした苦酸味キレていき、金雀の方は柔らかい旨酸味でスッキリ華やかにキレていく感じ。金雀の方が爽やかな酸味をまだ感じさせますね。

いやぁこれは面白いですね!銘酒酒場や日本酒専門店、または複数人でこの飲み比べをしてみると様々な感想や好みなどが飛び交いそうですね。

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而今 純米吟醸 八反錦 無濾過生原酒

原材料 : 米(国産)米麹(国産米)

原料米 : 八反錦(100%)

精米歩合 : 55%

アルコール分 16%

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金雀って実は使用米など非公表でどんなお米を使って醸しているかわからないんですよね。ただ何となく、このしぼりたて生酒は八反錦で醸しているのかな、と思い今回而今の八反錦の生酒と飲み比べてみました。やはりこの飲み比べ、久々に面白い飲み比べだと感じさせました。本当に近しいニュアンスを感じさせるも絶妙に違う味わいの違いを感じさせてくれ最後の方にはまさにどちらも極甘パイン果実を頬張ったかのようなジューシーさ。を思わせてくれます。(而今は少しメロンや白桃っぽいジューシーさもあるかな。)なかなかできない飲み比べですがやはり楽しいですね。

どうもごちそうさまでした。