埼玉県 南陽醸造 花陽浴 純米吟醸 美山錦 生酒 ~まるでフルーツカクテルのような味わい~

2018年12月29日

みなさま今晩は。11月もあっという間に半月を過ぎましたね。朝晩の寒暖差もだいぶ顕著になってきましたが、体調など崩さずにお過ごしでしょうか。

そんな朝晩の寒暖差も顕著になってくる時期にお目見えするのが「新酒」です。秋の稲刈りが終わり、10月中頃から日本酒の新酒シーズン到来です。このブログでも、今年はもうすでにいくつかの新酒を取り扱いましたが、今回はとりわけここ数年で爆発的人気を醸している花陽浴の新酒です。

このブログでも、しばし取り上げている花陽浴ですが、今回の「花陽浴 美山錦 無濾過生原酒」は初めてです。果たしてどのような味わいなのでしょうか。楽しみですね。

では、頂きましょう。

グラスに注ぐと華やかなパイン香が。グラスを回すことなく、あきらかなパイン香りが漂います。これはすでに飲む前から反則ですね。香りだけでクラクラきてしまいます。

グラスから口に含むと柔らかな飲み口から少しだけ酸味を感じ、まるで綿飴のような優しくうららかな甘さが口の中に広がり、グレープフルーツのような甘酸味を伴ったふんわりとした苦みが余韻を残しつつキレ良く〆ます。スッキリとした甘酸苦みのバランスが心地よいですね。まさに新酒の味わい。フレッシュでジューシーでこれでもかという程に新鮮味を感じさせてくれる味わいです。これはすでに日本酒という概念を越えているのでは?そんな気さえも起こさせてくれる一本です。

もしこの日本酒に何か食べ合わせを考えるとしたら、サーモンやヒラメなどのさっぱりとした生魚あたりでしょうかね。食中酒としてももありかもしれませんが、個人的には食前酒や食後酒としてですかね。食後だったらナッツ類やドライフルーツですかね。

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埼玉県 「南陽醸造 花陽浴 美山錦 無濾過生原酒」

アルコール分16度

原材料名 米(国産)米麹(国産米)

精米歩合 55%

美山錦 100%使用

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二日目に飲んだ味わいでは、冷蔵庫から出したばかりでは結構強く苦みやえぐ味が感じられました。常温で10分程度おくと苦みもゆるやかになりました。それでも甘酸味は昨日の方がありましたね。今年飲んだ純米吟醸の備前雄町の方が甘旨味があって、個人的にはそっちの方が好みかもしれません。しかしこの純米吟醸の美山錦は前回飲んだ純米大吟醸の八反錦よりスッキリしていて飲みやすいと思います。決して八反錦が飲みにくい訳ではなく、甘旨味が強く濃厚に感じたので、この辺は好みの問題かと思います。

花陽浴は甘旨酸味だけでなくだいたい喉越しや余韻にほどほどの苦みを感じるのですが、なぜだかまた飲みたくなります。お米の旨味を感じられるフルーティーなカクテルを飲んでいるイメージですかね。不思議な魅力を持ち合わせた日本酒です。しかしそれが人気の一つでもあるのでしょうかね。ごちそうさまでした。